Rouge Tea Party @Caltech

Caltechで理論物理の研究をしています。

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暖かい冬

12/28 fri

年末ですね。つまり、もうすぐコミケですね。
好きだったサークルが少し大きくなって、今年はついに総集編を出すそうです。
時の流れを感じます。

一方僕は、今年は1つも論文を書きませんでした。
そろそろコミュニティから忘れられるんじゃないかと思い始めました。

2週間後にPerimeter Instituteでセミナーをするように呼ばれているので、それまでには、ほぼ投稿できる形の原稿を仕上げておきたいな、と思います。

12/24 mon

せっかくの祝日なので何か特別な物を食べたいなと思い、大家さん(イラン人)がもの凄い熱意でおススメしてくれたペルシャ料理屋さんに行ってきました。
Heidar BabaというColorado Blvd沿いの所です。Halalで、お酒を出さないので、いそいそ家まで持って帰って、ビールと一緒に楽しみました。
Colorado Blvd沿いは、1月1日のRose Paradeに向けた臨時の座席がたくさん設置されていて、普段と違った風景が一年の終わりを感じさせます。

Caltechにやって来て3ヶ月ほどが経ちました。やった事といえば、
*古典フラクタル模型を量子版に拡張して、その性質を調べるための新しいツールを色々と開発した。
*Cellular Automataを使ったとある新しい研究のアイデアを得て、前半部分を終えた。
の2つが大きな成果です。

加えて、
*とあるQPTモデルに関して、面白そうな知見が得られた。
これも大切な進展ですが、途中で投げ出してしまっている感じです。
(正確には、Caltech移籍前の、東大訪問中の進展ですが。。。)

スキルとしては、
*重い腰を上げて、fortranを使った数値計算をやり始めた。
これは、個人的な大事件です。
おかげさまで、trivialに見える問題でも、実際やってみると面白い事が見つかる、という事がわかりました。

系統立てて何かを勉強できなかったのは、反省です。Cellular Automataの教科書を読んだくらいですね。
本当は、Black HoleのFire Wallについての研究に首を突っ込むための準備をしたかったのですが、量子フラクタルの研究をしていました。
この判断が正しかったのかどうか、それは未来でわかることです。3ヶ月遅れで、勉強しようとは思いますが。

引っ越して来て新しい環境に慣れるのに時間がかかったり、病気になったりと色々ありましたが、それなりに生産性の高い3ヶ月であったように思います。

しかし、将来Job Marketに出る時の事を考えると、ドキドキですね。
僕みたいな個性的な事しているタイプの研究者を雇える余裕のある大学ってtop schoolに限られているだろうから、競争はシビア。もっともっと頑張らないといけないです。


ちなみに頑張ろうと思った時は、新庄のblogの、このエントリーを見てます。
http://ameblo.jp/tsu-shinjo/entry-10460270865.html
とても良い事が書いてあると思います。。。


さて、次の3ヶ月では、
*QPTモデルの解析を進める。
*Cellular Automataの研究の後半部分を終える。
*量子フラクタル模型の研究の細部を詰めて、論文にする。
*次のテーマに向けたアイデアを収集し始める。
といったあたりの事をやりたいです。おいおい、もっと焦点を絞らないといけないですね。
マルチタスクで研究していく、というのも一つのポイントかと思います。

スキルとしては
*数値計算の経験値を上げる。
*外部、内部の研究者との共同研究を開始する。
*早口英語の習得
の3つを目標にしたいです。まくしたてて、相手を圧倒できるくらいの早さで英語を話せるようになりたいですね。

お勉強シリーズは
*Information Theory
*Error-correcting code
の教科書を少しずつ読んでいきたいです。

あ、でも、面白そうな授業が2つ開講されているので、そちらを聴講するかもです。。。
String theoristの大栗先生が物理数学の講義をされるそうなので、(多分、topologyとかなのかな?)、受けてみたいです。

12/19 wed

そういえば、マウイ島にいる間に、Stanfordのengineering departmentでfacultyになった友人と話す機会がありました。
曰く、1時間の授業に対して、準備時間は大体8時間程度とのこと。マウイ島滞在中は、ずっとgrant proposalを書いていたとのこと。
やっぱり授業をするのは大変なのだなあ、とか、fundingを取ってくるのは面倒なのだろうなあ、と思いつつも、アメリカのfacultyはみんなこれをこなしているわけだから、決して不可能なわけはないのだろうと思いました。

学部生時代、大学院生時代、そして現在。比べてみると、やっぱり時が経つにつれて、仕事に対する集中力はどんどん上がっていっています。
というかむしろ、仕事や趣味その他全ての事において、取捨選択がとても鋭くなっている気がします。
多分、純粋な頭の良さとかって、逆に退化していってると思うんだけど。

あまり上手く説明できないですが、こういった事に早いうちに気が付けたのはラッキーだったのかな、と思います。

でも、自分に大学が向いているのか、研究所が向いているのか、それは中々難しい問題だなあ、とも思います。
一度大学院生を指導した経験があるのですが、恐らく教育に対する一定の才能や能力は備わっているようです。
けれど、指導するという行為に大きな喜びは感じないですし、「する必要がある状況になれば、きっちりと義務を遂行できる能力がある」、といった感じでしょうか。


ところで今日は、前々から信じていた「とあるconjecture」に反例を見つけました。
反例があるからといって、大きな問題があるわけではないのですが、かなり驚きでした。
Numerical Simulationで見つけたのですが、Simulationをするなんて、何だかキャラに合ってない気がします。。。

12/12 wed - 12/17 mon @マウイ島

病気の方もほとんど完治したので、予定通りバカンスへ。
今回は、妹様がマウイ島で行われる学会に参加するということで、くっついて行きました。

滞在したのはWailea地区という高級リゾート地で、ホテルはFairmont Kea Laniでした。
このホテルは、何から何まで至れり尽くせりで、センスの良い家具に落ち着いた装飾、圧迫感の無い建物やプールの配置、フレンドリーで隅々まで教育の行き届いたスタッフとコンシェルジュ。
日の出、日の入り、海と山の見えるテラス付きの部屋は、大きなジャグジー付きで快適でした。

泊まっている客層も、日本人は他に一組もおらず、細身でがっしりした体型の白人家族がほとんどで、古き良きアメリカのリゾートと行った感じです。
部屋はそもそもSuiteしか無くて、1泊かなりの値段しますが。。。

IMG_3801_20121218174702.jpg

学会自体は、Hotel grand Waileaというホテルで行われていたのですが、このホテルのセンスの悪さには思わず頭が痛くなってしまいました。
悪趣味な内装に、悪趣味な音楽に、ディズニーを劣化させたような人工的な庭園に、芸術性を微塵も感じさせないオブジェ。
ほんと泊まらなくて良かったです、客層も下品な感じで。。。

Wailea地区に泊まるなら、Fairmont Kea Lani一択でしょう!

IMG_3740_20121218174701.jpg

あまりにKea Laniが快適すぎて、ホテルのビーチでのんびりするのがメインな滞在でしたが、食は楽しみつくしました。

マウイ島の食文化のレベルは非常に高いと思います。個人的なおススメは
Tommy Bahama's (Waileaショッピングモール内)
Cuatro (Kiheiショッピングモール内)
Kihei caffe (Kiheiショッピングモール近く)
です。

Tommy Bahama'sは、contemporaryなアメリカンにアジアンなtwistが入った感じの魚料理です。Wailea地区では値段も比較的安めで(それでも一皿35ドルくらい!)、美味しかったです。
CuatroはWaileaからは少し遠いですが、非常に高いレベルの料理が出て来ました。メキシカンにアジアンなtwistが入った感じの魚料理で、今まで食べたことのあるレストランでトップ10くらいでした。
Kihei caffeは、ローカルな人々が利用するごちゃごちゃした食事処です。Loco Mocoを食べました。

IMG_3749_20121218174702.jpg

バカンス中は、海沿いの静かな町で引退して、のんびりと暮らしたいと何度も思いました。
けれどその度に、「終わり」を意識してしまい、とても恐ろしい気分になってしまいます。
僕はやっぱりcityに住んで、何歳になっても研究に関わり続けたいです。
そして、年に2、3回くらい、バカンスに行くような生活がしたいです。

個人的に面白かったのは、バカンス中にどれだけリラックスしても、「研究なんて、どうでもいいや」とは一度も思わなかったことです。
むしろ、自然が美しくて自分自身がちっぽけに見えるからこそ、自分の知らない世界がまだこの世にたくさんあるからこそ、自分の世界を構築している研究に、一切の妥協はできないと思いました。

僕は実は、とてもストイックなのかもしれませんね!

12/11 tue

今日はセミナーに行かないで、こんな動画を見ていました↓
http://www.ted.com/talks/stephen_wolfram_computing_a_theory_of_everything.html
WolframのTEDの動画です。

MITにコロキウムで来たときも同じように、Mathematicaを使ってシミュレーションをしながらトークをしていたのが印象的でした。僕個人としては、rule 30とrule 110を見つけた事がWolframの最大の功績だと思います。

そういえば、2013年度のFundamental Physics Prizeの候補者が発表されています。
http://www.fundamentalphysicsprize.org/news/news3
この中だと、Polyakov以外はあり得ないでしょう!
PreskillもIQIMブログ内でPolyakovだと予想していましたし。。。

個人的には、Liebも候補に入れるべきだと思います。
例えばX G Wenは、将来的に受賞者になりうるでしょうか?それとも、常にフォロワーであったと見なされてしまうのでしょうか?
日本人では、上田先生くらいしか思いつきません。。。

12/10 mon

昔の論文のreviseをした後、新しい論文について少し考えました。40ページ以内には抑えられそうです。これを元に、Perimeter Instituteで1月中旬にトークをすることになっていますので、徐々に完成に近づけていきたいです。

夜は、アンチョビとニンニクをオリーブオイルで炒めて、自家製パンにつけるディップのような物を作って、野菜スープと一緒に食べました。

12/09 sun

昨日歩いたせいで筋肉痛が残っている。。。

リハビリも兼ねてPasadena City Collegeの周りを散歩をした後、オフィスまで行って少しだけ仕事をしました。arxivに載せたのちに億劫になり1年以上放置していた論文を、journalに投稿するために少しだけreviseしました。そういえば、散歩の途中でHappy Science-LAの建物を偶然発見。。。

12/08 sat

完全回復とはいかないけれど、家の外に出れるくらいまでにはなったので、1時間ほどリハビリのために散歩しました。驚くほど筋力が無くなっています。。。

病気で朦朧とする意識の中で思いついた研究のアイデアについて、少しだけ考えてみました。何故今まで思いつかなかったのかはわからないけれど、とてもpromisingなアイデアのように思えました。3ヶ月くらいのプロジェクトになるだろうし、年明けからやってみようかなあ。

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  1. 2012/12/28(金) 19:04:43|
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Cellular Automata a discrete view of the world

Cellular Automata a discrete view of the world by Joel Schiff

を読み終えました。Cellular Automataについての系統立った教科書です。


Cellular Automata: A Discrete View of the World (Wiley Series in Discrete Mathematics & Optimization)Cellular Automata: A Discrete View of the World (Wiley Series in Discrete Mathematics & Optimization)
(2007/12/19)
Joel L. Schiff

商品詳細を見る


第一印象は、まだ「学問」として完全には成立してはいない研究分野なのかな、でした。

Cellular automatonを用いれば、色々な事ができます。というより、出来ない事は何も無いと言った方が正しいくらいです。
けど、「だから何?」と言われれば、convincingな反論はできないのではないでしょうか。

「単純なルールから複雑な現象が生まれて来る。」、この事実をどう解釈すべきか、そういった学問的な深みや成熟にはまだ至っていません。。。

でもこれは決して批判ではなく、むしろ研究者にとっては朗報なのです。なぜなら未解決問題が山のように転がっているからです!

ということでCAの研究では、複雑系の現象の「解釈」が大きな問題となるわけですが、その意味では非常に面白い教科書でした。
様々なモデルが紹介されていますし、ありとあらゆる研究分野への応用や繋がりが(かなり薄くですが)議論されています。

量子情報理論の研究者なのに、(そして何より、量子コンピューターの生みの親である指導教官の学生なのに)、僕自身はコンピューターサイエンスの基本的な考え方を一切理解していませんでした。
なかなか恥ずかしいことです。なので、Artificial Intelligenceについての思考実験等について学べたことも良かったです。

Complexityについて書かれた最後の章は、教科書というよりはエッセイでしたが、様々な面白い視点を知る事ができました。
SF的な記述もありますが、読み手と書き手がSF的だという認識を持っている限りは、scientificな議論なのだと僕は思います。

Stuart Kauffmanの言葉(主張?)が紹介されていたのですが、それが特に印象的でした。
"The complexity found in Nature is not only the result of natural selection but the result of self-organization as well."
この本を読んだ後だと、この主張にとても納得できます。確かに、生命の複雑性は単なる進化論だけでは(完全な)説明がつかないと思います。

"The human brain have already evolved over millions of years from simpler forms and are not just theoretical constructs."
とのくだりもありました。非常に考えさせられました。

ということで、気軽に読めて、学術的な内容もありつつ、お話のようなセクションもたくさんあって、楽しい教科書でした。
今すぐ研究に使えるアイデアも出てきましたし。
ちなみにこれは、生まれて初めて「研究費を使って購入した教科書」です。。。


僕自身は、linearな系からnon-linearな系に視点を広げてくれたという点で、この教科書にはとても感謝しています。
不思議な事に、物理学者の大半はlinearな系しか研究しないものなのですが、non-linearityが無い系に複雑な現象など起こりえないのです。


  1. 2012/12/26(水) 19:25:06|
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熱 PhD ボストン ネットスーパー

また熱を出してしまいました。大体、年に8回くらいのペースですね。体の弱さには定評があります。。。

残念ながら僕には、行動的に仕事をしたり積極的に趣味を楽しんだりみたいな事をできるだけの体力は無いみたいです。だからこそ、人との出会いは一度一度を大切なものだと考えていますし、仕事もインパクトの高い物を集中してやっていく必要があると思っています。

という事で、僕が参考にするべき研究者は朝永なのかなと思います。以下は、朝永のドイツ留学中の手記ですが、とても興味深いです。
http://members.jcom.home.ne.jp/lionsboy/tomonaga.htm

ネガティブが一回りして、とてもポジティブになっている印象です。こういう考え方は、とても共感します。


ところで先日、恋人がMITのAeronautics and Astronauticsで、PhDを取りました。そのThesis Defenseに出席するために、先週はボストンに帰っておりました。晴れて、日本では珍しいであろうアメリカのPhD持ちのカップルとなりました。無駄に高学歴ですが、二人とも体の弱さには定評がありますので、何か日本に貢献ができる自信はあまり無いです。。。


さて今回のボストン滞在中は、昔の指導教官たちと話したりしました。最大の目的は、解けない数学の問題があったので、Peter Shorに解いてもらおうという魂胆だったのですが、やっぱり一筋縄ではいかない問題ということでした。Eddie Farhiとは、完全に研究者としての世間話をしました。こういうのが出来るようになったのは、自分も少しずつシニアな研究者になって来ているのかなと思います。

同時に、自分がtop schoolの教授として帰ってくるために、何が足りていないのか、そんな距離感を測ることもできます。やはり僕は、Caltechでも学生を指導する事、他大学のシニアな研究者と1つ論文を書く事、同僚のポスドクと1つ論文を書く事、その3つが決定的に欠けています。研究のクオリティに関しては、今まで通りの努力を続けていけばいいのかなという感じです。

そんな感じで、ボストン滞在を満喫していたら、風邪を引いてしまいました。けれども微熱程度だったので、強引に飛行機に乗ってパサデナまで移動したのですが、それがまずかった。正直、飛行機の中で何度か死を意識しました。。。飛行機に乗る前には絶対に体調は万全であるべきだと思いました。


病気のせいで研究は少し滞っていますが、やはり、たくさんの研究をするのではなく、数を絞って研究しようと思っています。。。後、これを機に、もっと健康的な食事や生活を心がけようと思いました。


熱で外出できないので、ネットスーパーを利用して果物や野菜を大量に購入しました。僕が使ったのはVon'sというスーパーのサービスです。
http://www.vons.com/IFL/Grocery/Home
アメリカのスーパーでは普通、購入する果物や野菜は目で見て厳選しないと大変な事になります。なので、あまり品質については期待していなかったのですが、届いた食材を見てみると、どれも新鮮そうで驚きました。品目は少なめでしたが。。。初回は配達費が無料になります!





  1. 2012/12/06(木) 13:36:44|
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